補欠でもいい 耐えてほしい
野球の練習場に向かう小学生の集団がさっそうと行く。6年生の息子の姿もついこの間までこの中にあったのだが、今は家にいてポツンと大きな体を持て余している。
キャッチボールをしている時、右ひじに痛みがはしって、腫れた。レントゲン撮影の結果、骨が成長しきっていないのに使い過ぎたとかで、骨に変形がみられた。
今年は3年間の練習の成果を見せてくれるものと思っていた。本人も意欲的に練習に取り組んでいた。だから木陰からでもそっと観戦するつもりだったのに、キャッチャーマスクをつけた彼の姿を見られそうもない。
レギュラーだった彼は自信を失ったようだ。
縁の下の力持ちでもいいじゃない、参加して耐えることも知って欲しい。そしてもう一度、ユニホームを着てほしい。
母さんは元気を出してくれるその日を待っている。
昭和60年 5月 26日 読売新聞 「 私の日記から 」 掲載
by abeliam | 2008-01-16 21:23 | Trackback | Comments(0)

